静銀セゾンプラチナとアポロステーションのプライオリティパスが改悪。代わりを解説!
「静銀セゾンプラチナ」と「アポロステーション」に付帯するプライオリティパスで改悪が発表されました。年間の利用回数を制限するというものです。どちらも回数無制限で人気があったため影響が大きくなっています。一方でレストラン施設についての言及はなくこちらはこれまでどおり利用できそうです。当記事では発表内容と代わりの候補を解説していきたいと思います。
目次
静銀セゾンプラチナとアポロステーションのプライオリティパスが改悪
セゾンカードの流れを汲む「静銀セゾンプラチナ」と「アポロステーション」で相次いでプライオリティパス規約の改訂が発表されました。
静銀セゾンプラチナのプライオリティパス改訂内容
「静銀セゾンプラチナ」のプライオリティパス改訂は2025年9月4日に発表されました。

静銀セゾンプラチナの券面
会員証が物理カードから「デジタル会員証」に変更となるタイミングで年間の利用回数に制限が入るというものです。

静銀セゾンプラチナ「物理カードからデジタルカードに」
変更内容を表でまとめたものが以下になります。影響が大きいのが「利用回数制限」の部分です。
これまでは「無制限」で利用できましたが、これが年間10回までは無料、11回目以降は1回につき35米ドルが必要になります。
また、同伴者料金もこれまでは2,200円(税込)でしたが、35米ドルに値上げとなります。1ドル150円とすると約5,300円ということで2倍強の大幅な値上げです。

静銀セゾンプラチナ「プライオリティパス利用規約の改訂」
現行の物理カードは有効期限に関わらず2025年11月30日までで使えなくなります。2025年12月1日以降はデジタル会員証のみで利用可能となります。
つまり、2025年12月1日から強制的に変更後の新ルールが適用されるという形になります。
「静銀セゾンプラチナ」は回数無制限のプライオリティパスが付帯することで人気がありました。このプライオリティパス目当てでこのカードを保有していた方には影響が大きいと言えますね。
発表内容の詳細はこちら公式サイトでご確認ください。
静銀セゾンカード「「プライオリティ・パス」のサービス変更に関するご案内」
ちなみに、レストラン施設については言及されていませんので、これはこのまま利用できるものと思われます。
アポロステーションのプライオリティパス改訂内容
「アポロステーション」のプライオリティパス改訂は2025年8月1日に発表されました。

アポロステーションザプラチナの券面
こちらも、会員証が物理カードから「デジタル会員証」に変更となるタイミングで年間の利用回数に制限が入るというものです。
変更内容を表でまとめたものが以下になります。こちらも、利用回数と同伴者料金が変更になっています。
まず、利用回数はこれまで「無制限」でしたが、これが年間30回までは無料、31回目以降は1回につき35米ドルが必要になります。
また、同伴者料金が2,200円(税込)から35米ドルに値上げとなります。

アポロステーションザプラチナ「プライオリティパス利用規約の改訂」
年間の利用回数に制限は入るものの年30回ということでかなりゆとりある設定になっています。かなりのヘビーユーザーでない限り影響なさそうな数字ですね。
また、物理カードの申し込み自体は2025年11月3日で終了となり、2025年11月4日以降はデジタル会員証のみが新規発行可能となります。
しかしながら、既存ユーザーですでに物理カードを保有している場合は、2026年10月31日まではそのまま利用可能となっています(注:有効期限がそれ以前の場合は有効期限まで)。
1年以上の猶予があるのは寛大な措置と言えますね。
対象カードは以下になります。
<対象カード>
- apollostation PLATINUM BUSINESS
- apollostation THE PLATINUM セゾン・アメリカン・エキスプレス®・カード
発表内容の詳細はこちら公式サイトでご確認ください。
出光クレジット「「プライオリティ・パス」のサービス変更に関するご案内」
ちなみに、こちらもレストラン施設については言及されていませんので、これはこのまま利用できるものと思われます。
セゾンカードでもプライオリティパス改訂あり
本家であるセゾンカードでもプライオリティパスに関する改訂が発表されています。
変更が大きかったのがゴールドカードで、有料オプション(11,000円)として申し込み可能だったプレステージ相当のプライオリティパスを廃止にするというものです。
一方で、都度利用料金の支払いが必要なスタンダード相当のプライオリティを無料で申し込むことが可能となります。
<サービス内容変更(ゴールドカード)>
変更前 | 変更後 | |
---|---|---|
ご提供プラン | プレステージ | スタンダード |
年会費 | 11,000円(税込) | 無料 |
施設利用料金 | 無料 | 1回につき35米ドル |
同伴者料金(1名様につき) | 4,400円(税込) | 35米ドル |
有効期限 | 3年 | 5年 |
一方でプラチナカードについては同伴者料金が変更になっただけで利用回数の制限は入りませんでした。
<サービス内容変更(プラチナカード&ビジネスカード)>
変更前 | 変更後 | |
---|---|---|
ご提供プラン | プレステージ | プレステージ |
年会費 | 無料 | 無料 |
施設利用料金 | 無料 | 無料 |
同伴者料金(1名様につき) | 4,400円(税込) | 35米ドル |
有効期限 | 3年 | 5年 |
本家であるセゾンカードと静銀セゾン、アポロステーション(出光クレジット)で対応が分かれる結果となりましたね。
セゾンゴールドアメックスのプライオリティパス改悪についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
プライオリティパスでは改悪が相次ぐ
レストラン施設対象外や利用回数制限を追加
クレジットカード付帯のプライオリティパスでは改悪が相次いでいます。
UFJニコスカードでは2024年10月1日から国内外のレストランやリフレッシュ施設が対象外となりました。
そして、JCBカードでは2024年10月31日午後8時から国内のレストランやリフレッシュ施設が対象外となっています。
また、楽天プレミアムカードでは、2025年1月1日から年間の利用回数が「無制限」から「年5回まで」に制限されます。その上で、2025年1月2日から国内外でレストランやリフレッシュ施設が対象外になります。
回数制限が入った上で対象施設も加わるとは驚きでした。
そして、三井住友カードとダイナースカード、UCカードでも2025年4月1日から国内におけるレストランとリフレッシュ施設がNGとなる発表が行われていました。
今回の静銀セゾンプラチナとアポロステーションはレストラン施設には影響がないもの、回数制限が追加になっています。これまでの流れとは若干異なるものの、改悪である点は同じですね。
クレジットカード各社の改悪状況を表でまとめると以下になります。
<クレジットカード各社の改悪状況>
国内外のラウンジ施設 | 国内のレストラン・リフレッシュ施設 | 海外のレストラン・リフレッシュ施設 | |
AMEX(2019年8月1日) | OK | NG | NG |
UFJニコス(2024年10月1日から) | OK | NG | NG |
JCBカード(2024年10月31日から) | OK | NG | OK |
楽天カード(2025年1月2日から) | OK(年5回まで) | NG | NG |
三井住友カード(2025年4月1日から) | OK | NG | OK |
ダイナースクラブ(2025年4月1日から) | OK(年10回まで。プレミアムカードは無制限) | NG | OK(年10回まで。プレミアムカードは無制限) |
UCカード(2025年4月1日から) | OK(年6回まで) | NG | OK(年6回まで) |
出光クレジット(2025年11月4日から) | OK(年30回まで) | OK(年30回まで) | OK(年30回まで) |
静銀セゾン(2025年12月1日から) | OK(年10回まで) | OK(年10回まで) | OK(年10回まで) |
上記表を見ていただくと「国内のレストラン・リフレッシュ施設」に制限をかけるクレジットカード会社が多いことがわかります。
また、最近は年間の利用回数に制限をかけるところも増えてきました。
今後、プライオリティパスを目当てにクレジットカードを発行する場合は、レストラン施設を使いたいかどうか、それは国内なのか海外なのか、そしてそれは年何回ぐらいか、ということを自問していく必要がありますね。
静銀セゾンプラチナとアポロステーションの代わりを解説
利用制限をしていないプライオリティパスが付帯するクレジットカード
当記事を執筆時点(2025年9月9日)で対象施設や利用回数などの制限をしていないプライオリティパスが付帯するクレジットカードには以下のようなものがあります。
以前に比べるとだいぶ少なくなってきました。
<利用制限のないプライオリティパス(例)>
- セゾンプラチナビジネス:
- 年会費33,000円(初年度無料)
- 追加カード(3,300円)でのPP発行不可
- 海外旅行保険「利用付帯」
- エポスプラチナカード:
- 年会費30,000円、インビテーション経由or年100万円決済で20,000円
- 家族カード(無料)でのPP発行不可
- 年100万円利用で20,000ポイント、年200万円で30,000ポイント還元
- 海外旅行保険「自動付帯」
- ラグジュアリーカード(チタン)
- 年会費55,000円、
- 家族カード(16,500円)でPP発行可能
- HoteLux「エリートプラス」にステータスマッチ可能(年会費499USD相当)
- 海外旅行保険「自動付帯」
将来改悪があるかどうかわからい状況でプライオリティパスを体験するなら「セゾンプラチナビジネス」がオススメです。

セゾンプラチナビジネスの券面
初年度年会費無料のためコスト負担なくサービスを体験することができます。
しかも入会キャンペーンを利用すれば条件クリアで12,000円分のAmzonギフト券まで貰うことができます。
付帯するプライオリティパスはプレステージ相当で回数無制限&レストラン施設でも利用OKです。
セゾンプラチナビジネスのJALマイル還元率やメリット、デメリットの詳細はこちらの記事にまとめています。
利用するのが自分一人だけなら「エポスプラチナカード」もおすすめです。年会費は30,000円ですが、インビテーションからの入会なら20,000円となります。
また、インビテーションがなくても年100万円決済があれば翌年から年会費は20,000円となります。

エポスプラチナの券面
しかも、年100万円の利用で20,000円分のポイント還元を受けられるため、相殺すれば実質無料で維持することができます。
付帯するプライオリティパスはプレステージ相当で回数無制限&レストラン施設でも利用OKです。
エポスプラチナカードのメリットとデメリットの詳細はこちらにまとめています。
ラグジュアリーカードは年会費55,000円とこの中では一番高額となっています。家族カードでプライオリティパスを発行できますが、こちらも年会費16,500円と比較的高めの設定です。
付帯するプライオリティパスはプレステージ相当で回数無制限&レストラン施設でも利用OKです。

ラグジュアリーカード(チタン)の券面
一方で、ラグジュアリーカードはHoteLux「エリートプラス」にステータスマッチをすることができます。これは毎年可能です。
HoteLux「エリートプラス」になると以下のような特典を利用できるためホテル宿泊を満喫できます。
この特典を2回以上利用すれば年会費を回収できるほどのお得さです。
<HoteLux「エリートプラス」の特典>
- 無料宿泊(2人分)
- ホテルクレジット(最大200ドル、多くは100ドル)
- 客室アップグレード
- アーリーチェックイン
- レイトチェックアウト
ラグジュアリーカードの特典からメリット、デメリットの詳細はこちら。
ラグジュアリーカードは紹介特典で最大50,000円分のポイントを獲得できます。
チタンの場合は15,000円分ですので初年度は40,000円分の実質負担でスタートすることができます。
プライオリティパスは生活パターンや決済額に応じて選ぶ時代に
昨今のクレジットカード会社によるプライオリティパス規約の改訂で、これからは生活パターンや決済額に応じてカードを選択するのがオススメです。
具体的には以下のようになります。ここでは、レストラン施設に利用制限のないクレジットカードに絞っています。
<おすすめカードの選び方>
- 1人利用がメインで回数制限なく利用したい
- セゾンプラチナビジネス
- 初年度年会費無料
- エポスプラチナカード
- 年100万円利用で20,000pt還元あり
- セゾンプラチナビジネス
- 年10回まででいいから2人での利用コストを最安にしたい
- 静銀セゾンプラチナ
- 年会費22,000円で家族カード1枚無料&家族カードでもPP発行できる
- 静銀セゾンプラチナ
- 年30回までは利用したい or 年300万円決済できる
- アポロステーションザプラチナ
- 家族カードでもPP発行できる(最大4枚)
- 年300万円決済で家族カード含めて次年度の年会費無料
- アポロステーションザプラチナ
- プライオリティパスだけでなくホテル宿泊も楽しみたい
- ラグジュアリーカード
- HoteLux「エリートプラス」にステータスマッチ
- ラグジュアリーカード
静銀セゾンプラチナはポイントサイト経由で22,000円分のポイントを獲得できます。これがあれば初年度年会費負担を相殺できますね。
詳細はこちらモッピーの公式サイトをご参照ください。
また、アポロステーションザプラチナもポイントサイト経由で22,000円分のポイントを獲得できます。こちらも初年度年会費負担を相殺できますね。
また、公式サイトで最大31,000円分の特典も獲得できるため初年度は大幅な黒字化も実現できます。
詳細はこちらモッピーの公式サイトをご参照ください。
モッピーへの入会がまだの方はこちらのバナーから新規登録ください。条件クリアで2,000円分のポイントがもらえます!
詳細は以下リンクでもご紹介しています。
プライオリティパスのレストランとリフレッシュ施設(日本国内)
成田、羽田、中部などが充実で国内線でも利用可能
日本国内におけるプライオリティパス提携のレストラン、リフレッシュ施設は以下になります。
日本でもこれらラウンジ以外の施設が充実していることが確認できます。特に「青字」の施設は国際線だけでなく国内線でも利用することができて人気があります。
<プライオリティパス提携のレストラン、リフレッシュ施設(日本国内)>
- 新千歳空港
- Cafe Sky Library
- 成田国際空港
- TATSU
- 肉料理 やきすき やんま
- ナインアワーズ
- 鉄板焼 道頓堀 くり田
- ぼてぢゅう屋台
- 羽田国際空港
- LUCK
- グランドエール
- 関西国際空港
- ぼてぢゅう
- 伊丹空港
- 大阪エアポートワイナリー
- 中部国際空港
- 海膳空膳
- くつろぎ処
- ぼてぢゅう
- The Pike
- 鹿児島空港
- LUCK
プライオリティパスの改悪で、UFJニコスとJCBカード、三井住友カード、ダイナースクラブ、UCカードではこれらラウンジ以外の施設は利用できなくなってしまうということになります。
お得度が高かっただけに残念ですね。
今後も継続して利用したいという方はまだ改悪されていないおすすめカードをご検討いいただければと思います。
プライオリティパスが使える日本国内のラウンジはこちらでまとめています。ぜひ併せてご参照ください。
まとめ
今回は、「静銀セゾンプラチナ」と「アポロステーション」に付帯するプライオリティパスのサービス内容改定をご紹介しました。
静銀は年10回、アポロステーションは年30回までそれぞれ年間の利用制限が入るというものです。
これら2社のクレジットカードは年間の利用回数制限がなく、かつレストラン施設も利用できることで人気があったため回数制限が入るのは残念です。
一方で、レストラン施設については言及がなかったことから今後も継続して利用可能と思われます。この点は不幸中の幸と言えますね。
クレジットカードに付帯するプライオリティパスでは改悪が続いています。この流れは避けられないものと思われます。
当記事でご紹介したおすすめカードでもいつ改悪があるかわかりません。改悪前提で自身の生活パターンや決済額などを考慮しつつ、適したカードを選択いただければと思います。
それでは、また!